東京都の新型コロナウイルス感染者数が急増した年明けから、米国メディアは今夏の五輪開催を懸念する声を次々に伝えた。
15日には有力紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)が「不確実性が増している」と中止の可能性に言及。

開催のカギを握るスポーツ大国から、厳しい見方が出始めた。

米国では国内の感染者数が2000万人を突破。昨年12月にワクチン接種が始まったが、
普及のスピードは政府の計画から大きく遅れている。

深刻な感染拡大は続いており、米国オリンピック・パラリンピック委員会(USOPC)を筆頭とするスポーツ団体は
「(接種を待つ)列の割り込みはしない」と強調。五輪参加のために選手が優先的に接種するプランには、関係者内でも否定的な意見が目立つ。

USOPCで医務部門の責任者を務めるジョナサン・フィノフ氏は、米メディアの取材で
「開幕までに接種が受けられるのは、世界的に見ても一部だろう。東京五輪は『ワクチンなしの大会』と考えないといけない」と主張。

予定通りに7月開幕が実現しても、選手らが接種を完了しているとは思えないとの見解を示している。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021012300268&;g=soc