【ニューデリー=馬場燃】インドで農産物取引の自由化に関する農業の新法に反対する農家のデモが激しさを増している。農家の一団が26日、首都ニューデリーにトラクターで乗り込み、大規模な抗議活動を展開した。警官隊との衝突で死者もでたようだ。農家側と政府は新法の修正を巡る協議を続けているが折りあえず、長引くデモの行方は混沌としている。

 同日はインドで憲法を発布した共和国記念日の祝日にあたる。政府による軍事パレードの式典が落ち着いた後、農家は正午からトラクターで行進するデモを容認されていた。ただ農家は午前9時ごろ、デリーと近隣州との州境付近にあるバリケードを破壊して予定を前倒しする形でデモを開始した。警官隊と衝突し、催涙ガスが使われる事態になり騒然とした。現地メディアなどは衝突で少なくとも農民1人が死亡したと伝えている。

 農家のデモは2020年11月26日に始まって2カ月過ぎた。これまではデリーと近隣州の州境の複数地点で寝泊まりしてデモを続けていたが、一般の市民にも広く抗議の意向を伝えようとトラクターでの行進を実行したようだ。実際のデモ参加者の人数は明らかになっていないが、農家は25日時点で約20万人が首都周辺のデモに参加するとしていた。

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https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM266KS0W1A120C2000000
2021年1月26日 19時44分