くるまのニュース2021.1.26
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複雑な首都高を攻略するには、どうしたらよいのでしょうか。首都高の路線図を見ると、番号表記が多いことがわかります。さらに「K」や「S」、「B」というアルファベットもあり、わかりにくさに拍車をかけていますが、基本的な成り立ちを理解するとじつはそんなに難しくありません。

東京都の最都心部である皇居を中心にぐるっと囲んでいるのが「首都高速都心環状線(通称:環状線)」で、「C1」と呼ばれています。ちなみにこの「C」は「Circular(円形の)」を略したもので、全長は14.8kmとなり東京の中心的なエリアは「C1」のなかに集中しています。その外側に作られた第2の環状線が「C2」です。こちらはもう少し大きな円になっており、全長は約47kmです。

その他東京を起点とする高速道路(東名高速・中央道・関越道・東北道・常磐道・京葉道・東関道)と放射線状につながる路線があります。首都高の造りを簡単にいってしまえば、ふたつの円と各高速道路につながる路線が交差しているだけです。ややこしく感じるのは、この各高速道路につながる路線が約11本あり、かつ番号表記になっているからでしょう。

更に神奈川へ続く「K」、埼玉方面へ続く「S」、湾岸(ベイショア)を意味する「B」などが絡み合うため、困惑してしまうわけです。ちなみに「Y」は中央区の八重洲(やえす)を示しています。また、1号線から11号線までが存在しますが、8号線は全長100mと非常に短いため表記されないこともあります

首都高の運転を難しく感じたり、苦手な人が多いのは、その特異なレイアウトにあります。首都高は、合流・分岐区間を除いては基本的に片側2車線ずつ(湾岸線は3車線・4車線の区間も存在)。カーブが連続しており、さらにアップダウンも多く、トンネルも点在しているのが特徴です。これに加えて、全国の高速道路などでは左側から合流してくるのがほとんどですが、首都高には右側からの合流や出口が右側に設けられていることもあって、難解さに拍車をかけています。

また合流レーンもかなり短めなので、合流するときは本線の流れに乗る思い切りも必要になります。首都高は交通が集中するため、渋滞が多いことでも有名です。渋滞の傾向はすでにわかっており、コロナ禍以前であれば例年7月から3月に交通量が多く、春先は比較的空いています。1週間のうち金曜日の利用がもっとも多く、時間帯では7時から12時と16時から20時が混雑しがちで、渋滞時のほうが事故も多いとされています。

●「首都高」の急カーブ手前で十分な減速
通常の高速道路と違い、首都高にはかなり急なカーブがたくさんあります。とくに4号新宿線(代々木PAから新宿出入り口付近)の「参宮橋カーブ」や、環状1号線の「呉服橋カーブ」などが有名ですが、まるでサーキットのような高速コーナーに加え、2車線の真ん中に橋脚が設置されているような箇所もあり危険です。

ここではカーブ手前では十分に減速することが重要になります。ただし、コーナリング中にブレーキをかけるとクルマの挙動が不安定になりやすいため、カーブの手前で十分に減速しましょう。

●合流地点では素早く流れの速度に乗ること
通常の高速道路では左側から本線へ合流しますが、右側からの合流や出口があったりするのも首都高の特徴のひとつ。また合流までのレーンが短いのも特徴ですので、合流するためには、安全確認をしつつ、合流車線で本線の流れに乗れる速度までしっかり加速することが大切です。

ウインカーを出してからの合流も、ミラーで目標のクルマを瞬時に定め、クルマの前にではなく、クルマの後ろに合流する意識のほうが安全です。自分のクルマのノーズを定めた目標のクルマのすぐ後ろに入るイメージで走行すると、スムーズに合流できます。

●時間帯やほかの環状線を使用して渋滞を回避
首都高を走るうえで重要なのが、渋滞を回避できるかということです。中央のC1の渋滞緩和のためにできたC2や、さらにその外側にある「東京外環道路(外環)」などを活用して、混雑する路線を通らないで済むようなルート選びが大切です。

「急がば回れ」状態になることもありますが、これが首都高の渋滞を避けるにはかなり有効かつ渋滞による時間のロスや事故の危険性も下げることができます。

また時間帯によっても状況は大きく違います。基本的に午前中は東京の中心部に向かう上り線が、夕方からは各高速道路につながる路線の下り車線の渋滞が激しくなります。

比較的交通量が少ない昼間や、夜遅い時間など、交通量の少ない時間を活用すれば、スムーズに走行できるでしょう(長文のため一部削除)