米疾病対策センター(CDC)の研究チームは、米国で承認されている2社の新型コロナウイルスのワクチンについて、米国で1〜2回接種した人を対象にした副反応の集計結果を発表した。

発表によると、今月18日までに急性の重いアレルギー症状「アナフィラキシー反応」が表れたのは、米ファイザー製では約994万回の接種で50回、米モデルナ製では約758万回で21回。それぞれ約20万回に1回、約36万回に1回の割合で、約9割の人が30分以内に発症していた。

 1回目の接種のみを対象としたこれまでのCDCの集計によると、ファイザー製は約9万回に1回、モデルナ製は約40万回に1回の割合だった。両ワクチンとも、他のワクチンでは平均100万回に1回とされる割合より高い傾向にあった。この反応は注射薬で症状を和らげられる。

 ほかの副反応について、接種者のうち約200万人が回答した調査では、1、2回目の接種とも70%前後の回答者が腕などに痛みが出たとした。特にファイザー製の2回目の接種では、疲労感が約50%、発熱が約25%に上った。

 研究チームによると、これらの副反応は論文で報告された臨床試験の結果に沿っており、「安心感を与えるものだ」と評価している。

読売新聞オンライン 2021/01/29 11:03
https://www.yomiuri.co.jp/medical/20210129-OYT1T50142/