最も大切なのは、何が不適切なのかを正確に理解し、認識の間違いを自覚し、そして学んだうえでお詫びをすることだ。

 「同じ人間に優劣がつくのはおかしいのではないか」「性別で分けるのではなく、
個々の人格や能力で最適なことをしていく必要があるのではないか」という気づきがあり、世界は大きく変化してきた
(中略)
 改めてここで、失言のいくつかを振り返ってみよう。なお、役職は発言当時のものを記している。
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【麻生太郎】
「(日本人の平均寿命が延びたのは) いいことじゃないですか。素晴らしいことですよ。
いかにも年寄りが悪いみたいなことを言って いる変なのがいっぱいいるけど間違ってますよ。
子どもを産まなかったほうが問題なんだから」
(麻生太郎副総理兼財務相 2019年2月3日、福岡県内での国政報告会にて)
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出産というのは授かりもので、産みたくても産めない人がいるのは周知の事実だ。
そして産み育てることに抵抗のない社会環境がなければ、なかなか簡単に選べることではない。
しかし、少子化問題を「出産しない女性が悪い」とでもいうような発言は本当に多い。

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【二階俊博】
「子どもを産まない方が幸せに送れるじゃないかと勝手なことを自分で考えて(いる人がいる)」
二階俊博幹事長 2018年6月26日、東京都内の講演会にて)
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 「自民党と政府が一体になって、早く結婚して早く子どもを産むように促進してもらいたい」という質問についての回答。
なぜいま少子高齢化となっているのかの認識があれば出てこない発言だ。

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【三ツ矢憲生】
「この6年間で吉川有美(参院議員)は何をしてきたのか。一番大きな功績は子どもをつくったこと」
(三ツ矢憲生三重県連会長・衆議院議員 7月12日、三重県内での参院選応援演説)
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 参議院議員の選挙応援演説で、「一番の功績」が子どもを作ったことと言われる。どんな思いで聞いたのか想像すると胸が苦しくなる。

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【萩生田光一】
「0〜3歳の赤ちゃんに、パパとママどっちが好きかと聞けば、はっきりとした統計はありませんけど、どう考えたってママがいいに決まっているんですよ。
0歳から「パパ」っていうのはちょっと変わっていると思います」(萩生田光一副幹事長 2018年5月27日 宮崎県連講演にて)
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 待機児童ゼロを目指す問題に関してこのように述べたのは当時の副幹事長。
待機児童ゼロを目指すために3歳までは母親がずっと子どもと一緒にいるべき、と言っているように聞こえるが…。

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【櫻田義孝】
「お子さんやお孫さんにぜひ、子どもを最低3人くらい産むようにお願いしてもらいたい」(櫻田義孝衆議院議員 2019年5月29日、千葉県内の会合)
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 かつて国務大臣をつとめ、東京オリンピック・パラリンピック競技担当大臣だったが、「復興以上に大事なのが議員だ」の発言を受けて辞任したばかりだった。
その後謝罪し、発言を撤回した。

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稲田朋美
「私たち3人には共通点がある。みんな女性で、同世代。そして全員がグッドルッキング」(稲田朋美防衛相 2017年6月3日 アジア安全保障会議)
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 オーストラリアとフランスの女性国防大臣に言及して「私たち3人」について「グッドルッキング(美しい)」と語った。
褒めるからいいということではなく、容姿を品評の対象として国際的な会議で口にすること自体に疑問の声が挙がった。

「女性はいくらでも嘘をつけますから」
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【杉田水脈】
「女性はいくらでも嘘をつく」(杉田水脈衆議院議員 2020年内閣第一部会、内閣第二部会合同会議)
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https://news.yahoo.co.jp/articles/293bbb301c2021ea82fc3edbb81deb2c48eca5ff?page=1