あえてクリスマスシーズンは休む店も
 chicoさんはこうも話す

「ケーキ業界でも働き方改革が始まっています。あえてクリスマスシーズンは休むお店も出てきています」

 事実、今、関東の住宅街などでは休みが多いケーキ店が増えている
東京の西東京市にある人気店は、月の3分の1が休業日だ。地元の人たちに味を認められれば、「開いている日に買いに行けばいい」と思ってもらえる。SNSで営業日を公開すれば、客も店のスケジュールを簡単に確認できる。

 スイーツ業界も働き方改革をしていくことで、今後は女性のパティシエだけでなく、男性も仕事がしやすくなるだろう。脱ブラックな経営を目指すことは、若手パティシエ全体を育てることにもつながっていく。コロナ禍の中、企業の多くが在宅勤務に切り替え、子育て中の従業員たちも働きやすい環境になってきた。長時間労働ができる人材が重用される時代から、質の高い仕事をする人材が評価される時代へ変わってきた。パティシエたちも働き方を工夫することで、さらにスイーツ業界は進化するのではないか