米ニューヨーク州が、新型コロナウイルスによって亡くなった死者数を意図的に数千人分少なく公表していた疑いが浮上した。
クオモ同州知事の側近が隠蔽(いんぺい)していた可能性もあり、批判が高まっている。

問題になっているのは、高齢者施設や介護施設の入所者で、新型コロナと診断されたり、症状が出たりして亡くなったケース。
データは施設側から送られ、州がまとめる。施設関連の死者数は現在1万5千人超とされるが、1月下旬段階までの公開データでは、大幅に低くなっていた。

クオモ氏は同州で新型コロナの感染が拡大していた昨年3月、病床を確保するため、施設に対して感染を理由に入所を拒むことを禁じた。
後に、それが感染を広げる一因になったのではないかと批判を浴びた。

今回の問題のきっかけは、州司法長官が先月28日に公表した調査報告書。
「州当局の公開データは、実際の死亡者数より最大で5割低くなっている可能性がある」と指摘していた。

さらにこの後、知事付秘書で、選挙を経ない州職員としてはトップのメリッサ・デローザ氏(38)が、
意図的に少ない数字を発表していた疑いが浮上した。
https://www.asahi.com/articles/ASP2H5SMNP2HUHBI00Z.html

ニューヨーク市で昨年9月、会見を開いたクオモ・ニューヨーク州知事(右)とデローザ氏=AP
https://www.asahicom.jp/articles/images/c_AS20210215001745_comm.jpg