https://news.yahoo.co.jp/articles/a7002261a7510e848ab8e3a274bc898870d240c7

● ファミマが消費者金融事業に参入 コンビニ店頭購買を促す

コンビニチェーン大手のファミリーマートが、今夏をめどに消費者金融事業へ参入する方針を固めたことがダイヤモンド編集部の取材で分かった。
スマートフォン決済アプリ「ファミペイ」を活用し、個人に小口の資金を貸し付け、コンビニ店頭などでの購買を活性化させることが狙いだ。

 消費者金融事業は、ファミマの完全子会社ファミマデジタルワンを通じて展開する。サービスを始める予定の今夏までに、
デジタルワンが貸金業者としての行政への登録を済ませる計画だ。

● 与信管理は新生銀行グループと連携 つけ払いサービスも検討

ファミマは現在、自社グループでのクレジットカードで、すでに個人向けのキャッシング(貸し付け)サービスを提供している。
一方で、クレカを持たない個人への貸し付けにおいては、返済能力の審査といった与信管理のノウハウを持っていない。

そのため、消費者金融事業に強みを持つ新生銀行グループと連携し、審査などの与信管理機能を提供してもらう方向で調整を進めている。

数万円といった小口の貸し付けを想定しており、ファミペイに紐づけてある銀行口座に入金する仕組みにする方針だ。

ファミマはこのほかにも、ファミペイを活用した商品購入代金の後払い(つけ払い)サービスや、
1日単位で利用できる保険商品の販売も検討している。

金融サービスのメニューを拡充することで、ファミペイの利用促進にもつなげる狙いだ。

大手コンビニチェーンではセブン-イレブン・ジャパンが2001年からセブン銀行でのATMサービスを開始したほか、
ローソンも18年にローソン銀行を立ち上げて銀行業に参入した。一方のファミマは、大手コンビニチェーンで唯一、
銀行業の免許をこれまで持ってこなかった。

ただ現在は、金融とITが融合したフィンテックの台頭によって、金融サービスの垣根が低くなり、より低コストで提供できる環境になっている。

そのため今後も銀行機能は持たず、銀行など金融機関や親会社の伊藤忠商事などと連携しながら、
ファミペイを通じて総合的な金融サービスの提供を目指す。