新型コロナウイルスのワクチン接種について兵庫県保険医協会(神戸市中央区)が行った調査で、開業医ら会員の半数以上が、免疫の持続性や、副反応など「中長期的有害事象」を問題視していることが分かった。
 1月25日〜2月8日に実施。649診療所、46病院の会員が回答した。

 診療所に対してワクチンの疑問や問題点(選択式、複数回答)を尋ね、医師らの5割以上が「免疫の持続期間」と「中長期的有害事象」を課題とした。また4割以上が「不十分な臨床試験」、3割以上が「短期的な副反応」と「発症予防効果」に、疑問や懸念を示した。

 自由記述では「十分な接種率がなければ効果は期待できない」「安全性に対する情報が正しく広がっていないので周知徹底を」などの意見があった。一方、有効な新型コロナ対策としては、最多の6割超が「早期のワクチン接種」を挙げた。

 結果について、同協会の西山裕康理事長は「ワクチンに対する医師の期待は大きいが、現時点では既存の他のワクチンに比べ、効果や副反応に不明な点が少なくないためではないか」と話した。(井川朋宏)

神戸新聞 2021/02/19 15:31
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202102/sp/0014090630.shtml