次は私たちが支える番です(休業中のスターバックス店舗のドアに貼られた付箋(ふせん))

昨年11月、あるスターバックスの店舗は、従業員が新型コロナウイルスに感染したため休業していた。

ストアマネージャーを務める安野史朗さん(47)のもとに、閉まっている店の前を通りかかった他の店舗の従業員からメッセージが届いた。

「ドアにお客様からのメッセージがありました。朝から感動して泣きそうになったので写真を送ります。いろいろ大変かと思いますが、再開を待ってます」

翌朝、店舗に行ってみると「店舗休業のお知らせ」の近くに、付箋(ふせん)が2枚貼り付けられていて、そのうち1枚にはこう書かれていた。

「いつも2人で来店しているものです。がんばってください」
メッセージを読みながら「あっ、もしかしたらあの人かも」と常連客の顔が思い浮かんだ。

せっかく書いてもらったものだから、とそのまま貼っておいたら、帰るときには4枚に増えていた。

休業期間中に付箋は増え続け、最後は20枚以上になった。

「ここのスタバに、つらいとき、たくさん支えられてきました。次は私たちが支える番です」

「誰が感染してもおかしくないですよね コロナに負けず 元気になったら また美味(おい)しいコーヒー入れて下さいネ!」

「再開したらいつもより通います! でもきっと、みんな同じ気持ちだと思うから行列できるかな」

こんなにも店のことを気にかけてくれる人たちがいるんだ。そう思うと胸のあたりが熱くなるのを感じた。
     
誰もが経験したことのない日々が続いています。様々な立場、場面の言葉を集めます。明日に向かうための「#コロナを生きる言葉集」。

https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20210219000099_comm.jpg
休業中に常連客たちから寄せられた付箋を集めて作ったメッセージボード=スターバックスコーヒージャパン提供(画像の一部にモザイクをかけています)


2021/2/20 10:00
https://www.asahi.com/sp/articles/ASP2M0FZ8P2LOIPE008.html

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