ファイザーのワクチンは医療機関では冷蔵庫温度で摂氏2?8度で保存し、医療機関に到着してから5日以内に使用しなければならない。つまり医療機関側は、短期間にワクチン分の患者の予約を入れなければならないのだ。こうした事態が各地で起こった。

したがって患者側も「3日後に」「明日」などでワクチン接種の連絡を受ける。幸いロックダウン中で高齢者はほぼ家にいるから、多くの人が短期間での連絡でも、予約を受け入れられているようだ。

連絡は携帯メッセージと電話が使われる。携帯メッセージの場合には予約リンクのURLが貼ってあり、そこから予約を入れるようにと言われる。ただ、高齢者の患者の場合には電話で予約を希望することが多い。

なお、筆者は勤務先の病院で接種をしたので、勤務用のメールアドレスに予約のURLが貼ってあり、そこから予約を入れた。予約を入れる時にウェブ上で問診の記入、副反応やその対処法の説明書がある。

最終ページで「以上の注意点をすべて読み、理解をしたうえで同意します」というチェックボックスにチェックを入れることで、予約が完了をする。私の病院では、これが「同意書」とみなされたが、ほかの医療機関ではワクチンの会場で手書きの同意書を求める場合もある。

筆者の副反応は、ワクチン当日は問題はなし。翌日の朝はワクチン接種をした腕がかなり痛く、肩より上には上げられなかった。体調は軽い二日酔いのような、少し頭が重く感じられたが、それ以外の大きな問題は感じられずに通常出勤をした。車通勤のために、ハンドルを切ることが辛く感じた。

昼以降に頭痛をハッキリと感じ出したが、仕事が16時上がりだったので続行した。ちょうどワクチン接種24時間を経過した17時頃には頭痛、悪寒、倦怠感に襲われた。これは事前に説明をされていた通りで、もらったリーフレットにも書かれていた内容通りだ。

勤務から帰宅後はすぐに横になったが、頭痛はますます酷くなった。そこで説明されている対処方にしたがい、アセトアミノフェンの鎮痛剤を服用してまた横になった。

その晩遅くからさらに翌日昼までは頭痛は消え、体調は回復したかと思ったが、また午後から悪寒と頭痛に襲われた。この時には迷わずにすぐに鎮痛剤を服用して横に。副反応はワクチン接種から丸2日間、断続的に続いたが鎮痛剤を服用することで症状は抑えられた。3日目は通常の生活に戻ることができた。今振り返っても、痛みを感じたら我慢せずにすぐに鎮痛剤を服用すれば、そこまで苦しむことはなかったと思う。

大量のワクチン接種を進めていくうえで、欠かせないのがスタッフだ。2020年11月の時点でワクチン接種の医療従事者の募集をかなり見かけるようになった。特に定年退職をした医師、看護師には積極的に声がかかった。

臨床から遠ざかっていた彼らには特別な訓練プログラムが組まれている。また現役の医療従事者であってもワクチンを接種する場合には国から事前研修プログラムを受けることを言い渡されている。

この研修には、ワクチンの保存の仕方や、患者への副作用と対処法の説明、実際の技術、万が一に備えてのアナフィラキシーショック対応や急変対応なども組み込まれている。

イギリスでは、2020年3月下旬から全土でロックダウンが始まり、現在3回目のロックダウンの最中だ。筆者には学校に通う子どもが2人いるのだが、この1年間で学校に普通に通えたのは9月から12月までの4カ月弱。大学生などは親元を離れて大学の寮に入寮しているのに、授業はオンラインがほとんどだ。

一方、高齢者の多くはこの1年間、断続的に自宅隔離をしている。お茶会やジムの体操クラス、週末の家族や親戚との食事、夏の旅行など、何十年も習慣化されてきた生活が突然なくなり、孤立した生活が続いてきた。

先が見えない毎日に皆が鬱々とした気分になっている。ワクチンはそんな生活に終わりを告げる、希望のカギと見る人は少なくない。イギリスでワクチン接種率が高いのは副反応への不安よりも、「消えてしまった普通の日常」を渇望する思いのほうが圧倒的に強いからだろう。
https://toyokeizai.net/articles/-/412427?page=4

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