※幻冬舎ゴールドオンライン (令和2年1月〜12月調査)

人口当たり犯罪認知件数の多い都道府県は?

[図表1]都道府県「刑法犯認知率」上位10 出所:警察庁『犯罪統計資料(令和2年1〜12月分確定値)』より作成

さらに犯罪の発生状況を地域別に見ていきましょう。

2020年、刑法犯の認知件数は前出のとおり61万件強ですが、そのうち最も認知件数が多いのは東京都で8万2764件。刑法犯の13%は東京都で起きている計算です。しかし日本の総人口の10分の1を抱えているので、その分、犯罪件数が多くて当たり前といえば当たり前。そこで人口当たりの認知件数で比較していきます。

刑法犯、人口10万人当たりの認知件数は全国平均486.8件。そのなかで最も割合が高いのが「静岡県」で人口当たり2001.3。続いて「大阪府」で775.9。「兵庫県」「長野県」「埼玉県」と続きます。一方で最も割合が低いのが「福井県」で139.1。「石川県」「岩手県」「長崎県」「秋田県」と続きます。同じ日本とはいえ、1位と47位では、人口比14倍もの差があります(図表1)。

重要犯罪に絞って見ていくと、人口10万人当たりの全国平均は7.1。そのなかで最も多いのが「静岡県」で31.6。「大阪府」「兵庫県」「東京都」「埼玉県」と続きます。一方で最も割合が低いのが「福井県」で1.8。「秋田県」「岐阜県」「石川県」「徳島県」と続きます(図表2)。

重要窃盗罪の人口10万人当たりの全国平均は40.9。最も多いのが「静岡県」で149.0。「茨城県」「福島県」「長野県」「栃木県」と続きます。一方、最も割合が低いのが「福井県」で「12.9」。「長崎県」「岩手県」「大分県」「広島県」と続きます(図表3)。

ではコロナ禍で大幅に減少した街頭犯罪はどうでしょうか。人口10万人当たりの全国平均は138.6。最も割合が大きいのが「静岡県」で448.0。ほか上位は「大阪府」「東京都」「埼玉県」「兵庫県」と、大都市を含む都市が多くを占めます。一方で最も割合が低いのは「福井県」で26.8。1位と47位では、17倍もの差が生じています(図表4)。

犯罪の中でも重大なものを中心に見てきましたが、犯罪件数は減少傾向にあり、日常の中で犯罪に巻き込まれる機会も減少しています。しかし様々な社会情勢を背景に、新たな手口の犯罪が生まれています。そのような犯罪を許さないためにも、地域を見守る眼が重要です。

全文はソース元で
https://news.yahoo.co.jp/articles/d7644d43b58243f49261d20a4109d7bf3bda2c37?page=2
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