愛知県の大村秀章知事のリコール(解職請求)運動を巡り、佐賀市内の貸会議室で署名偽造のアルバイトに従事した20代女性が26日までに共同通信の取材に応じた。愛知県民約600人分の氏名や住所を署名簿に書き写したと証言。現場の担当者は大村氏を「悪い人」と説明し、アルバイト内容を口外しないとの誓約書にもサインさせたという。
 九州地方に住む20代女性によると、求人アプリで「未経験者大歓迎! 佐賀市で名簿の書き換え作業!」との募集を見つけ、昨年10月21日に朝から休憩を含め5時間働いた。時給900円で、交通費と合わせて5000円が支給された。応募時には「愛知のリコールの話だとは思いもしなかった」という。
 名簿の使用について「許可は得ている」と説明されたが、「署名なのに別人が書いていいのか」と不審に思ったという。
 「そんなつもりはなかったのに、悪いことをしてしまった。犯罪をしてしまったのではないかと不安になった」と胸中を語った。 (共同)

共同通信 2021年2月26日 10時17分
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