【サンパウロ時事】ブラジル北東部セアラ州のジュアゼイロドノルテ市でこのほど、病に侵された野良犬が自ら動物病院を訪れて獣医師の診察を受けるという珍事があった。犬は腫瘍が見つかり、そのまま入院した。ニュースサイトG1が伝えた。

監視カメラの映像によると、6日に黒い雑種の雄犬が前脚を引きずりながら、開いていた扉からためらいがちな様子で待合室に進入。そのままうずくまった。異常を察したデイゼ・シウバ獣医師が駆け寄って診察台へ移動させると、足の爪が肉に食い込んでいた。腰の辺りから出血も確認され、検査の結果、腫瘍が見つかった。

シウバさんは足の手当をした上で、最低30日間入院させ、化学療法を施すことを決めたという。動物愛護活動家でもあるシウバさんは、犬が他の「患者」の匂いをたどって助けを求めたのではないかと推測。「力になれて幸せ。きっといい家族が見つかると思う」と退院後の里親探しを誓った。

2021年03月10日14時25分
https://www.jiji.com/sp/article?k=2021031000750

■当時の監視カメラ映像
https://globoplay.globo.com/v/9333817/