自民党の岸田文雄前政調会長は10日、首相官邸で菅義偉首相と会い、緊急事態宣言の延長を踏まえた追加経済対策の提言を手渡した。困窮者限定の追加現金給付などを提唱。岸田氏は昨秋の党総裁選で敗北し無役になって以降、注目を集める機会が減っており、政策提言による存在感発揮を狙っているようだ。

 提言は岸田派の若手有志らと作成したもので、現金を失業者や低所得者、学生などに限定して再支給するよう求めている。昨秋の総裁選で自身が公約に掲げた「デジタル田園都市」実現に向け、高速通信インフラの普及促進などを加速させ、産業構造の変革に備えた社会人の職業訓練「GoTo学び直し」の実現も求めた。

 岸田氏は会談後、「年度末を前に緊急事態宣言が延長され、経済対策はどうしても必要だというのが私たちの考え方だ。総理からは『参考にさせていただく』という話だった」と記者団に述べた。【飼手勇介、川口峻】

3/10(水) 19:39
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