カナダ・ブリティッシュコロンビア州カムループスの高校に通う17歳のカリス・ウィルソンさん。ある日、登校した彼女は「洋服が不適切」と教員に言われ、帰宅することに。この事態に問題意識を感じた父親がSNSに動画をアップしたことで、議論が巻き起こっている。

この日カリスさんが着用していたのは、白のタートルネックと黒の膝丈のワンピース。教員と補助教員がこの格好が「スリップ(下着)みたいで、不適切で気が散る」と感じたことから、彼女の洋服を批判。「スリップ」すら知らなかったカリスさんは、涙をこらえながら帰宅することにしたという。

自分自身は保守的な方だと語る、カリスさんの父親クリストファー・ウィルソンさんは、これに対して、抗議の動画をSNSにアップ(現在は非公開)。カリスさんも「後輩たちのために変化を起こせるなら、意味があると思う」と賛成した。

「娘は女性の教員に『あなたの洋服を、私や男性の補助教員が不快に感じるかもしれない』と言われたんです」

学校には「教えることや学ぶことの妨げにならない格好をする」という校則はあるそう。カリスさんは「服装に関する校則は必要だけれど、その規則の範囲内で生徒たちが自分自身を表現するのは許可されるべき」と『CityNews1130』にコメントした。

またクリストファーさんは、2021年にこんなことが起きるなんてがっかりすると心境を語った。

「これを許してはいけないと思います。女性に対してこんな扱いをするべきではありませんし、ある特定の格好をしてはいけないと伝えるべきではありません。これは不合理です」

「今こそ変化を起こすときです。友達や周りの人と議論してほしい。教員の知り合いがいるなら、生徒にこんな風に話すべきではないと言ってください。生徒たちは学ぶことを楽しむ若い人間です。自信を失い、非難され、家に帰るのはおかしいと思います」

これを受けて学校では、「カリスの味方」「何を着ているかよりも教育が重要」などのプラカードを持った生徒たちが抗議。またSNSでも「#imwithkaris」というハッシュタグでサポートしたり、同じような経験をした人が声を上げたりするなど多くの意見が集まっている。

学校はこの事態を深刻に受け入れ、状況を調査中とのこと。今後の学校側と生徒たちの動きにも注目したい。

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学校から問題視されたカリスさんの服装(クリストファーさん撮影)

2021/03/10
https://www.cosmopolitan.com/jp/trends/trend-news/a35786211/student-outfit-inappropriate/