東日本大震災から10年。震災直後、帰宅困難者対策が課題として浮かび上がった。県内から名古屋市へは約4万7千人以上が通勤・通学している。震災で公共交通機関がストップしたらどうなるのか。記者が名古屋市から岐阜市まで実際に歩いてみた。12時間歩いて分かったのは「無謀」だということ。体力の問題だけでなく、災害時の徒歩帰宅には多くのリスクがあった。

★約1週間前

 インターネットで検索すると、JR名古屋駅から岐阜新聞社本社(岐阜市今小町)まで最短距離で徒歩で32キロ、6時間48分と出た。「マラソンと比べれば歩けない距離ではない」。そう考え、本社デジタル報道部の40代と30代の男性記者2人が挑戦することにした。

★当日

■09:07 名古屋市のJR名古屋駅桜通口前

 快晴だが、ビル風に吹かれて寒い。気温6度。40代記者は「災害に備えていない」との設定で、いつも通りの革靴にスーツ。水や食料は持たない。30代記者は「備えている」設定で、歩きやすい靴、動きやすい服を身に付け、水や食料、ヘルメットを持参した。震災直後は電波が届かないかもしれない。スマートフォンは使用せず、地図の本を持った。本社を目指して出発。

■09:40 名古屋市西区

 JR名古屋駅を北上。脇には東海道線や名鉄名古屋本線が走る。道路標識に「岐阜」と出ている。愛知と岐阜を結ぶ国道22号「名岐バイパス」に入る。

■10:20 名古屋市西区

 風は弱まり暖かい。歩き始めて約1時間後に休憩。地図で調べると約3キロしか進んでいない。遅い。ネット通りにいかない。

…続きはソースで(動画あり)。
https://www.gifu-np.co.jp/news/20210311/20210311-51470.html
2021年3月11日 14時16分