中部運輸局は十一日、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、愛知県内のタクシー会社四社が三月中の事業廃止を届け出たことを明らかにした。同局管内(愛知、岐阜、三重、静岡、福井各県)で、コロナ禍を理由にタクシー事業者が廃業するのは初めて。

 四社は、太陽交通(名古屋市)、豊自動車(同)、キングタクシー(愛知県豊橋市)、新城交通(同県新城市)。新城交通がタクシー八台を保有し、残る三社は三十台前後だという。いずれも、コロナ禍による減収が長引き、経営を圧迫したことで事業廃止を決断したという。

 新城市内では市中心部からタクシー事業者がなくなるため四月以降、市の要請を受けて豊鉄タクシー(豊橋市)が新城市内に営業所を新設する。本来は営業区域外となる新城市北部での運送も特例で認める。

中日新聞 2021年3月12日 05時00分 (3月12日 12時54分更新)
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