京都アニメーションの放火殺人事件をめぐり、インターネット上の情報をまとめたサイトにNHKが事件に関与したかのような虚偽の記事を載せたとして、NHKがサイト運営者に損害賠償などを求めた訴訟の判決が16日、東京地裁であった。古田孝夫裁判長は記事がNHKの社会的評価を低下させたと認め、運営者に約360万円を支払うよう命じた。

 判決などによると、運営者は放火事件直後の令和元年7月、軍手をはめた人物の画像とともに、NHKディレクターの実名や「警察よりも早く、事件の犯人の遺留品を回収するNHK取材クルー」などの文言を添えた記事をまとめサイトに掲載。同年12月にサイトから削除し、謝罪文を公表した。

 古田裁判長は、記事について「(ディレクターらが)放火事件に関与した上、証拠隠滅行為に及んだとの印象を与える」と指摘。NHK側の社会的評価を低下させたと判断した。

産経新聞 2021.3.16 14:18
https://www.sankei.com/affairs/news/210316/afr2103160019-n1.html