グラフ
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先月28日、緊急事態宣言が大阪府などで解除され、首都圏では一度目の延長があった頃、東京の夜の繁華街の人出が減り続けていたことがわかりました。一方、3月6日以降、人出は増加していて、感染拡大につながる可能性があります。

■グラフの説明
このデータ(*添付画像)は、東京都医学総合研究所の西田淳志研究員が、17日、新型コロナウイルスの感染状況を分析する厚生労働省の専門家会議(アドバイザリーボード)で公表したものです。西田研究員らは、携帯電話の匿名の位置情報をもとに、職場や自宅以外の場所に移動してきて、15分以上とどまる場合を、飲食など「レジャー目的」の人だと推定しました。

そして、この「レジャー目的」の人が、東京都内の池袋、上野、歌舞伎町、新宿二丁目、銀座、渋谷、六本木の7か所でどれほどいたかを調べたということです。グラフの赤色の線は、夜10時から12時に、7つの繁華街にいた人数の1週間の合計を表し、緑の線は、その週に報告された新規感染者数を表します。

■夜の繁華街と感染者数は連動
去年5月25日、緊急事態宣言の解除後、繁華街で過ごす人の数が増えると、それと連動して、新規感染者数も増えていき、7、8月の第2波につながったとみられることを示しています。

そして、今年1月8日、緊急事態宣言が出されましたが、その少し前から、夜にこれらの繁華街で過ごす人がぐっと減っており、少ししてから新規感染者も急激に減ったことがわかります。

このデータをみる限り、夜の繁華街の人出が、その後の感染者の増減に影響を与えていると推定されます。

■東京の人々はかなり頑張った
さらに、西田研究員らが注目したのは、グラフの一番右の部分です。2月28日、大阪府、福岡県、愛知県など6府県で緊急事態宣言が解除された後、赤い線が下がっています。つまり都内の繁華街の人出が減っているとみられるのです。

この時、東京都では緊急事態宣言が解除されず、一度目の延長になったわけですが、他の地域での宣言解除に影響されず、「人々がかなり頑張って外出自粛を続けたことがわかる。これは評価すべきだ」と西田研究員は話します。

そして「緊急事態宣言を延長しても意味がなかった、という声もあるが、夜の人出を抑えた期間が長くなったので、無駄ではなかったのではないか」と述べました。

3/18(木) 9:19  日テレニュース
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