分譲マンションの空き駐車場が住民を悩ませている。とりわけ機械式立体駐車場は高額な維持管理費がかかり、利用者不足が負担増に直結する。特に都市部は深刻で、東京では古めの設備だと4割近くが空いているとの調査もある。そうした状況を脱しようと、各地で試行錯誤が始まっている。

 東京都練馬区のある分譲マンションは約30年前に建った250戸の大規模物件だ。住民の高齢化で、ここ10年で車を手放す人が急増した。150台分の機械式駐車場を備えるが、2017年には3分の1が空車になった。利用料が減り、このままだと維持費が賄えない。管理組合の試算では、今後8年で1億円以上の出費が避けられないという。

 機械式を取り壊すには、全区分所有者の4分の3の賛成などを条件とした特別決議が必要。管理組合が住民を粘り強く説得し、賛成を取りつけた。取り壊したスペースは平面駐車場にし、19年までに空いていた50台分を減らした。組合理事長は「分譲当初は駐車場の希望者が殺到し、抽選で契約を決めるほどだったのに」と振り返る。

サブリースという選択も
 駐車場を住民以外に貸す動きも…(以下有料版で,残り1783文字)

朝日新聞 2021年3月25日 7時34分
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