緊急事態宣言解除から5日、新型コロナのリバウンドの兆候が、早くも全国各地で現れています。

■中目黒の飲食店、花見シーズンも複雑な心境

 桜が見頃を迎えた、東京・目黒区の目黒川沿いには、多くの人が訪れていました。

 訪れる花見客に、地元の飲食店は複雑な心境です。

 ハカタホタル中目黒店の野村拓店長は「想像よりは(花見客が)すごい多い。(今後)目黒川付近でのクラスターが出たりとかというのは少し不安」と話します。

 25日、東京都で確認された新規感染者は394人でした。1週間前の同じ曜日を6日連続で上回り、増加傾向が続いています。

 東京都のモニタリング会議では、国立国際医療研究センターの大曲貴夫センター長が「花見、歓送迎会、あるいは卒業旅行、こうした行事によって、例年通りに人の流れが増加すれば、第3波を超える感染の急激な拡大が危惧される」と話しました。

■大阪“解除後”最多…愛媛は繁華街でクラスター

 実際、リバウンドの兆しは、全国で見え始めています。
 
 大阪府では、2回目の緊急事態宣言の解除後、最多となる266人の新規感染者が確認されました。
 吉村知事は大阪市内の飲食店への時短要請を、来月21日まで延長したうえで、来月1日からは府内全域に拡大する方向で調整していることを明らかにしました。

 一日あたりの感染者数が過去最多を更新した県も相次ぎました。

 愛媛県では25日、過去最多となる59人の新規感染者が確認されています。感染の大半が繁華街でのクラスターです。
 愛媛県は、独自の警戒レベルを最も高い「特別警戒期間」に引き上げ、松山市内の飲食店に営業時間の短縮を要請する方針です。

■山形と宮城も“時短要請”へ

 また、山形県でも、過去最多49人の感染が確認されました。
 山形県・吉村美栄子知事は、「本当に驚愕(きょうがく)する数字であります。大変大きな危機感を持っているところです」と話します。
 23日、独自の緊急事態宣言が出された山形市では、27日から飲食店などを対象に時短営業を要請します。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e4219a7a4459781289982fea1518d01c1ebc8d27