◆ おもちゃの銃に偽装された本物の銃が押収される(銃社会アメリカ)

 銃社会アメリカでは、スマホそっくりな銃が販売されるなどにわかに信じがたい製品がしばしば物議をかもしているが、今回警察が押収したのは、おもちゃの銃そっくりに偽装された本物の銃である。

 今月半ばノースカロライナ州で麻薬捜査を行っていた捜査員が、見覚えのあるロゴ入りのカラフルな銃に目を留めた。
 
 パッと見は、子供用のおもちゃとして人気の高い、ハズブロ社のナーフ銃だ。ところがその中身は本物の自動拳銃で、付属の大きな弾倉までもがきっちり機能してしまう危険極まりないものだった。

■ 見た目おもちゃで中身は本物!警察が押収した銃の正体

 今月18日、アメリカのノースカロライナ州のカトーバ郡保安官事務所が、麻薬捜査中におもちゃの銃を装った本物の拳銃を押収したと公表した。

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 カトーバ郡保安官事務所が押収したおもちゃ似の銃
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 当局の公式Facebookによると、押収した銃は、発泡ウレタンの先端に軟質樹脂の弾頭を付けたダーツと呼ばれる弾を発射するハスブロ社の「ナーフ(NERF)」の製品を模した自動拳銃グロック19だ。

 同郡保安官事務所とヒッコリー警察とニュートン警察が17日に行った強制麻薬捜査の際に、50発のドラムマガジン(円筒形弾倉)付きで発見された。

■ カラーリングやロゴまで激似の改造銃は連射も可能

 問題の銃は青とオレンジの特徴的な塗装のほかにNERFのロゴまでついていて、ネットショップやおもちゃ屋で買えるナーフ銃そっくりな偽装がなされていた。

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 子どもっぽい見かけとは裏腹に連射が可能
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 銃社会アメリカにおいて、銃の所持自体は違法にあたらないが、グロッグシリーズの銃は法執行機関が採用する銃器として名高い。

■ その数なんと20丁!家宅捜査で押収した銃器の1つ

 この銃の持ち主は、かねてから麻薬所持の疑いがあったカトーバ郡在住のダミアン・アロンゾ・バーチという35歳の男性だった。

 そしてこのほどバーチの家宅捜査に踏み切った捜査員は、コカイン、幻覚性キノコ、マリファナなどの証拠をつかみ、現金約2,300ドル(約25万円)も押収。コカインおよび幻覚性キノコの大量所持ならびにマリファナの所持でバーチを逮捕した。

 問題のカラフルな銃は、その際に見つかったおよそ20丁の銃器の一つで、ライフル、ショットガンなど共に押収したという。

 この件についてドン・ブラウン保安官は「我々チームの結束で得られたもう1つの成果」とコメントしている。

 その後バーチは2万ドル(約220万円)の保釈金を払い保釈されたが、翌日に地方裁判所で正式に起訴されておりいずれ法廷に立つという。ちなみにNERFそっくりな銃を作った理由は今のところ不明で、捜査員も追及する気はないそうだ。

 とまあずいぶんとマニアックな趣向の銃だが、見た目おもちゃと油断させるのにつくったとか?実物は重すぎて子どもが扱えるものじゃないかもだけど、こんな物騒なブツをおもちゃそっくりに仕上げるって発想自体に底知れぬ闇を感じるのは私だけかな

https://karapaia.com/archives/52300416.html