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 2020年12月、探査機はやぶさ2は小惑星リュウグウから回収したサンプルを地球に持ち帰ることに成功した。このサンプルの分析結果は、太陽系の成り立ちや生命の起源など、新たな発見につながることが期待されている。中国メディアの騰訊はこのほど、日本の宇宙開発能力の高さを認めつつ、日本の「野心」に警戒を示す記事を掲載した。

 記事はまず、日本には宇宙開発能力があることは知っていたが、はやぶさ2により「想像以上の実力」を持っていたことが明らかになったと紹介。1970年に日本が衛星・おおすみの打ち上げに成功した際、すでにそれなりの実力があることには知られていたものの、どうしても「資源の少ない島国」という弱いイメージが抜けずにいたそうだ。

 さらに記事は、「中国が気を許している間に、日本の宇宙開発は科学技術や経済力、それに欧米との協力体制などを背景に着々と発展していた」と指摘。はやぶさ2の実力を目の当たりにして、日本の強さにようやく気付いたようだ。はやぶさ2は、小型ロボットによる小天体表面の移動探査や天体着陸精度60センチの実現など、さまざまな世界初を達成している。記事は「米国でさえ真似できないことを実現させた」と実力のほどを伝えた。

 しかし、日本の宇宙開発の実力が、なぜ「野心」と言われてしまうのだろうか。記事は、日本は米国に続き宇宙開発技術を軍事化しようとする可能性があるためと主張。これは、日本が航空自衛隊に宇宙作戦隊を発足させたことを指しているようで、これまで他国と違い純粋に非軍事目的のみで宇宙開発を発展させてきたが、とうとう「その野心は徹底的に暴露された」と危機感をあらわにし、日本の高い技術力に野心が加わったら恐ろしいことになるとの見方を示した。

 記事は「宇宙は人類のもの」と主張。日本が米国に続いて宇宙空間の軍事化を実現し、宇宙に大量の武器が出現すれば人類が危機にさらされるとして、他国にも日米の陰謀を阻止するよう呼び掛けている。記事は日本の宇宙開発能力に警戒感を示しているが、それだけ日本の実力が想像以上だったということなのだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)