https://www.chunichi.co.jp/article/229700
 県と越前市は二日、同市安養寺町の人工巣塔で抱卵していた国の特別天然記念物コウノトリの野外ペアから、ひなが誕生したと発表した。
ひなは少なくとも二羽いるとみられる。早ければ五月下旬以降にも巣立つ見込み。
このペアのひな誕生は三年連続で、昨年に続く巣立ちが期待されている。

市によると、三月三十一日、親鳥がひなに餌を吐き出す行動が見られた。
今月一日には映像などでひなの姿が確認され、市と県が協議して、ひな誕生と判断した。ひなや卵の正確な数は分かっていない。

ペアは二〇一六(平成二十八)年に市内で放鳥された雄の「たからくん」と、兵庫県豊岡市で生まれた雌の「みやび」。
二月下旬に産卵し、抱卵に入ったと推定されていた。昨年は、このペアから誕生した四羽が巣立っている。

越前市などは親鳥とひなを驚かせないよう、巣から百五十メートル以上離れて観察することや、路上駐車をしないことなどマナーの徹底に協力を呼び掛けている。