新型コロナウイルス対策の「まん延防止等重点措置」が5日から大阪、兵庫、宮城の3府県に適用される。
大阪市は感染防止対策の徹底を求める「見回り隊」を結成し、人海戦術を駆使して飲食店を訪れ、対策状況を確認する。

店側からは「監視だ」 「営業妨害」と不安視する声が上がり、専門家からは「過剰な監視行動を助長する懸念がある」との指摘が出ている。


若年層を中心とした飲み会やコンパの急増が感染拡大につながったと指摘されていることから、
飲食店業界から「しっかり取り締まってほしい」と期待の声も上がっているが、その一方で「見回り隊」の存在を不安視する店舗は少なくない。

ラウンジを今月オープンする男性(39)は「死んだ方が楽なくらい業界は苦しい。
営業中に見回り隊が来たら場がしらける。妨害としか思えない」とこぼした。


西南学院大の中馬充子教授(応用健康科学)は「過去の感染症でも、監視や摘発が見せしめ的に行われてきた。
今回も行政が“見回り隊”を組織することで、市民による過剰な監視行動を助長する懸念がある」と話す。

行政と市民との信頼関係が重要とした上で「感染症対策が充実している優良店舗を探し、
制限強化の対象から外すような発想の転換があってもいいのではないか」と提案した。
https://www.sponichi.co.jp/society/news/2021/04/05/kiji/20210405s00042000039000c.html#:~:text=%E9%A3%B2%E9%A3%9F