中国は新型コロナウイルスワクチンの接種を強化している。ワクチン接種の進展で他国に後れを取れば、
コロナ封じ込めで得た優位性が損なわれる恐れがあるからだ。

当局は米国の2倍のスピードで接種を進めるのを目指し、共産党員や銀行員、大学職員などに圧力をかけている。

年初には1日平均100万回に満たなかった中国のワクチン接種は、現在では同500万回に増えている。
大幅な増加ではあるものの、ブルームバーグのワクチン・トラッカーによれば、人口100人当たりの接種回数は5回にとどまり、
米国の同25回、イスラエルの同56回に比べると大きく出遅れている。


中国疾病対策予防センター(中国CDC)は今月に入り、ワクチン接種目標を引き上げ、
6月末までに国民の40%に相当する最大5億6000万人に接種する方針を示した。

3カ月で約4億6000万回の接種が必要になる計算だが、これはバイデン米大統領がほぼ同期間で掲げる目標の2倍余りとなる。

米国の一部でワクチン接種者にドーナツなどがプレゼントされているのと同様、中国の一部地域でもワクチン接種の促進に向け景品が配られている。
例えば、北京市内の繁華街に貼られたポスターには、60歳以上の住民はワクチン接種後にパック入りの卵をもらえると書かれている。

同時に中国国内では、ワクチン接種と国威発揚を結びつけるようなプロバガンダも強化されている。

国営の中央テレビ(CCTV)が先週放送した番組のニュースキャスターは「ワクチン接種は単なる選択肢ではなく、国民全員の義務だ」と指摘。
「ワクチン接種を進めず、ウイルスとの闘いで苦労して得た強みを生かせなければ、高みから谷間に一気に転落する恐れがある」と述べた。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-04-05/QR28ICDWRGG201#:~:text=%E3%83%AF%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3

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