※読売新聞

 新型コロナウイルスの感染拡大中に収入が減少した人は、歯の痛みの出現率が1・4倍になるとの研究結果を東京医科歯科大などのチームが発表した。

 論文が国際医学誌の電子版に掲載された。

 チームは、昨年8〜9月に15〜79歳の男女を対象に実施したインターネット調査で、回答が得られた約2万5000人のデータを分析した。

 世帯収入が減少した人は約6400人おり、うち13%が「直近1か月に歯の痛みを感じた」と回答。一方、収入に変化がなかった人では8%だった。

 各集団の年齢や性別などの違いを調整した統計学的手法で解析したところ、世帯収入が減少した人が歯の痛みを訴える割合は、収入に変化がなかった人の1・4倍だった。

 研究結果をまとめた同大の松山祐輔助教は「経済状況の悪化が、精神的ストレスとなり、歯の痛みを引き起こしたとみられる。収入減や失業などへの対策で、歯の病気の悪化を防げる可能性がある」と話している。

2021年4月13日 13時46分
https://news.livedoor.com/article/detail/20018025/