イギリスで最初に確認された変異ウイルスの特徴の1つは感染力の強さです。

先週7日に厚生労働省の専門家会合で示された資料によりますとこのタイプの変異ウイルスについて
国立感染症研究所が国内での感染力の強さを計算したところ、感染の広がりやすさを示す「実効再生産数」が
従来のウイルスより平均で1.32倍、高くなっていたということです。

このためこの変異ウイルスが広がり始めた地域ではこれまでのウイルスから急速に変異ウイルスに置き換わっているとみられています。

国立感染症研究所の今月6日時点の推定では大阪府と兵庫県でことし2月から変異ウイルスが急増し始め、
3月中には半数以上が変異ウイルスに置き換わったとみられています。

その後、4月のはじめの時点では全体のおよそ70%と推定されるということです。
この状況が続くと5月中にはほぼすべてが変異ウイルスに置き換わるとみられています。

また、東京都、神奈川県、千葉県の1都2県では、3月中旬以降、このタイプの変異ウイルスが増え始めていますが、
4月はじめの時点ではおよそ10%と推定されています。

ただ、その後、急速に増えていく可能性が指摘されていて、
この状況が続くと5月には75%を超え、さらに増えるおそれがあると推定されています。

WHOによりますとこうした傾向は海外のすでに変異ウイルスが広がっている国でも確認されています。

イギリスでは去年10月以降、変異ウイルスが急増し、ことし2月から3月ごろにはほぼすべてが変異ウイルスに置き換わったとみられています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210414/k10012973461000.html

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210414/K10012973461_2104142049_2104142050_01_07.jpg