岐阜新聞(2021年04月15日 08:52)
https://www.gifu-np.co.jp/news/20210415/20210415-61718.html

 岐阜県美濃加茂市で14日、「ヤギさん除草隊」が今シーズンの仕事を開始した。ヤギたちが現場に"初出勤"して雑草をはみ、市民らの心を癒やしている。

 ヤギさん除草隊は除草経費を削減するため社会実験として始まり、今年で11年目。除草費用を3分の2程度に抑えることができ、雑草の焼却処理により排出される二酸化炭素も削減できるという。

 ヤギによる除草に取り組む同市の農業生産法人フルージックに市が事業を委託し、毎年春になると除草隊を結成する。今年は同市の業務では公園や公共施設など市が管理する4カ所で11月末まで週2、3回の任務に励む。

 仕事始めのこの日、同市中部台の都市公園「さくら広場」に26頭が出勤。八重桜が咲く斜面を移動しながら、黙々と雑草を食べた。同法人の渡辺祥二代表(51)は「コロナ禍で経済最優先の社会に限界が来ていると痛感した。循環型社会の実現と経済のバランスを取っていくことが重要」と話した。

 ヤギの除草活動は午前8時半から午後3時ごろまで。同市のホームページで活動スケジュールを公開している。雨天は休み。

(沢野都)

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