Y!ニュース/フォーカス台湾(4/16 金 19:09)
https://news.yahoo.co.jp/articles/98a4e96c2f90af8a7b5a12159fdbb75e13ea490e

(花蓮中央社)東部・花蓮県で起きた台湾鉄路管理局(台鉄)の特急タロコ号の脱線事故で、台湾花蓮地方検察署(地検)は16日、事故現場付近で行われていた斜面工事の関係者7人を過失致死などの罪で起訴した。

2日に発生した事故では列車運転手を含む49人が死亡、200人余りが重軽傷を負った。事故現場の脇は斜面になっており、台鉄の委託により補強工事が進められていた。列車が通過する直前に作業車が線路上に落下し、列車はこの作業車に衝突して脱線した。事故当日は連休初日に当たり、台鉄は連休期間中は工事を中断するよう業者に通知していた。

事故の調査を担当する国家運輸安全調査委員会や花蓮地検によれば、作業車は工事現場付近の道のカーブを曲がる際にやぶにひっかかり立ち往生。工事現場管理者の男が作業車に布ひもを結び付けてショベルカーで引っ張り出そうとしたところ、ひもがちぎれ、作業車が線路上に滑り落ちた。

検察は工事現場管理者の男と、作業車に同乗していたベトナム籍の作業員の男、工事監理を担当していた会社の担当者2人、計4人を過失致死罪などで起訴。また、名義を借りる形で工事を受注したとして、工事現場管理者の男と男の協力者、施工業者の責任者2人の計4人を政府調達法違反などで起訴した。

担当検察官は、工事現場管理者の男に対して過失致死と事故後の逃走のそれぞれの罪で最高刑を求刑すると説明した。過失致死罪は5年以下の懲役、拘留または50万台湾元(約192万円)以下の罰金、事故により人を死傷させ逃走をした罪では1年以上7年以下の懲役が科される。

(張祈/編集:名切千絵)