仙台市内の新型コロナウイルス感染急拡大を巡り、村井嘉浩知事が県市の連携が不十分で、市保健所の業務が追い付かなかったと陳謝した発言に対し、郡和子市長は16日の市議会臨時会で「発言を容認したと受け止められるのは本意ではない」と不快感を示した。
 市によると、新規感染者が3月中旬から急増し、24日に検査待ち人数が最多の521人に達したが、ドライブスルー方式の検査会場を設置するなどし、31日には待機者が72人となった。
 村井知事は今月5日の定例記者会見で「政令市の保健所は独立していて、県は口を挟むことなくやってきたが、結果として仙台の能力を超えてしまい、十分検査できなかった」と説明。「一緒に対策を取らなかったことは非常に悪かったと反省する」と陳謝した。
 これに対し、郡市長は臨時会の予算等審査特別委員会で「知事発言は新規患者数、検査待機者数が最大となった一時点を強く捉えたもの」と指摘。「保健所職員の頑張りがあってこそ、感染拡大防止の機能は引き続き保たれていると考えている」と奮闘をたたえ、保健所の態勢に原因はないとの認識を強調した。

河北新報 2021年04月17日 16:09
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