パナソニックは23日、米ソフトウエア大手のブルーヨンダー・ホールディングの買収で最終合意したと正式に発表した。
パナソニックは現在ブルーヨンダーの20%を保有しており、残り80%を71億ドル(約7800億円)で取得し、完全子会社化する。

ブルーヨンダーは、サプライチェーン(供給網)の分野で人工知能(AI)を活用した製品の需要や納期を予測するソフトウエア開発を手掛けており、米ウォルマートなど世界約3300社を顧客に持つ。

パナソニックはブルーヨンダーを傘下に置くことで、注力分野と位置付けるサプライチェーン関連事業の進化の加速を狙う。
買収後も、ブルーヨンダーのギリッシュ・リッシ最高経営責任者(CEO)らマネジメント幹部が同社に残る方針だという。

買収に必要な資金は、手元資金35億ドルのほか残額をブリッジローンで賄った後、将来的に劣後債などへに借り換えることを予定している。
今期(2022年3月期)の第3四半期(10−12月期)までの取得を目指している。

ブルーヨンダーの買収を巡っては、ブルームバーグが23日午後に合意に近づいていると報じた。
報道を受けてパナソニック株の下落幅が拡大し、一時前日比4.9%安の1290円と1月18日以来約3カ月ぶりの日中安値を付けた。同日の終値は3.5%安の1309円だった。


更新日時 2021年4月23日 20:39 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-04-23/QS01ZJT1UM1H01