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 在日外国人のうち国籍別で中国人は最も多く、日本に帰化する中国人も毎年2000人以上いるようだ。しかし、中国メディアの網易は24日、「日本に帰化した中国人が、中国に戻りたがっている」と紹介する記事を掲載した。

 中国語には「人往高処走、水往低処流」という言葉がある。これは「人は高きに歩き、水は低きに流れる」という意味で、この言葉どおりこれまで優秀な中国人の多くが海外を目指し、海外に渡ってきたと記事は指摘した。特に日本は、早くに発展して先進国となったため中国人に人気で、日本に長く住むうちに帰化して日本国籍を取得する人も少なくないことを紹介した。

 ではなぜ、日本国籍まで取ったのに「中国に帰りたくなる」人がいるのだろうか。記事は2つの理由があると主張した。1つは「中国の経済発展」で、祖国に帰って成功のチャンスをつかみたい人が増えているとした。2つ目には日本が「就職難、住宅難、結婚難」だからだと主張した。日本人でさえ難しいのに、中国人が海外で厳しい競争に勝つのはもっと難しいとしている。

 記事が指摘するような「日本に帰化した中国人の帰国ブーム」があるかどうかは不明だが、2010年代に入り「留学組の帰国ブーム」は顕著になっている。近年では約8割の留学生が帰国しているようだ。しかし、留学経験者が国の将来を担うエリートとしてもてはやされた時代は終わったとされる。むしろ中国の方が「就職難、住宅難、結婚難」は深刻のはずだ。

 記事の中国人筆者は、海外で生活するのは大変だと強調したいようだが、中国の「競争」の厳しさは日本の比ではない。帰化した中国人にしても、留学生にしても、帰国に際してはメリットとデメリットをよく考えて決定するのが良いだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)