丸川氏「東京都の考えがまったく聞こえない」五輪医療体制で苦言

 丸川珠代五輪担当相は27日、閣議後の記者会見で、7月に開幕する東京オリンピックの医療体制について、「東京都が大会の主催者としての責任、医療の現場を預かるものとしての責任をどのように果たすのか。明確な方向性を示していただきたい」と東京都に苦言を呈した。

 大会組織委員会が日本看護協会に対し、大会期間中の医療スタッフとして看護師500人の確保を要請したことに関する質問に答えた。丸川氏は2週間前に政府の事務方を通じ、東京都に医療提供体制の方針を示すよう求めたことを明らかにし、「医療の現場を預かるのは東京都。こうしたい、ああしたいという声は何も届いてこない。どのように支援すればいいのか戸惑っている」と述べた。

 6月に判断を先送りする観客制限の判断についても、「東京の感染状況をしっかり抑えることが、全国からお客様に来ていただくための大切な条件。東京都の考えがまったく聞こえてこないので、非常に懸念している」と語った。【松本晃】
https://mainichi.jp/articles/20210427/k00/00m/050/069000c