新型コロナウイルスの感染の拡大は、あと2か月余りに迫った東京オリンピックにも影を落としています。

 6年前、千葉県成田市の陸上競技場には・・・。100メートルの金メダリスト、ジャスティン・ガトリン選手に、短距離界の女王アリソン・フェリックス選手。
アメリカ陸上チームのスター選手が北京での世界陸上を前に、成田市で事前合宿を行っていました。地元の子どもたちと陸上競技を体験するイベントなどを通して交流も・・・。

 今回の東京オリンピックでも、こうした姿が見られるかもしれませんでした。しかし、アメリカ側が「選手の安全面への懸念」を理由に、中止を伝えてきたのです。
アメリカ人選手に教えてもらった生徒は・・・
 「率直に残念です。自分たちの刺激になりますし、良い経験になったんだろうなと思う」(千葉県立成田国際高校陸上部 松原 巧 主将)

 「非常に大きな案件。我々も関係の方々も、非常に期待されていたと思いますので」(千葉県 熊谷俊人 知事)

 受け入れ中止の動きは、全国に広がっています。各国の選手団を受け入れる「ホストタウン」には全国で528自治体が登録していますが、
今月12日までにおよそ40の自治体が事前合宿の受け入れ中止を決めたということです。

 そして、オリンピックを巡っては、もうひとつ懸念が浮上しています。「コロナ病床」の確保です。
組織委員会は、選手や関係者が新型コロナに感染した場合に受け入れる専用病床の確保を、自治体にお願いしましたが・・・
 「我々としては県民と五輪選手を分け隔てする必要性も感じておりませんので、それに関してはお断りしております」(茨城県 大井川和彦 知事)

 医療体制への懸念から茨城は要請を拒否。千葉や神奈川も相次いで拒否を表明しました。
 「選手専用の病床を確保するのでなく、県民と同じ形で感染の度合いや必要性に応じて対応する」(千葉県 熊谷俊人 知事)
 「選手と関係者用に、特別に病院のここをコロナ専用にしてくれと言われても、はい分かりましたと対応できる状況ではないということです」(神奈川県 黒岩祐治 知事)

 開催について、総理の胸中はいかに。13日、面会した森田健作前千葉県知事は・・・
Q.東京五輪の話も出た
 「オリンピックは、そりゃあ総理やるでしょう?って言ったら、やるよーって言ってました。それはもうやるよって、それはそうでしょう」(森田健作 前千葉県知事)

https://news.yahoo.co.jp/articles/926ee4256e9a88504b19ef3c4a6d1bacd54fe81a