湖の白鳥ボート、多くは群馬産 「海なし県」からなぜ?
https://www.asahi.com/articles/ASP5H01CCP4VUHNB00J.html

寺沢尚晃2021年5月15日 13時22分

https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20210515000045_comm.jpg
榛名湖畔で出番を待つ白と黒のボート=2021年4月22日午後1時2分、群馬県高崎市榛名湖町、寺沢尚晃撮影

湖に浮かぶ白鳥の形をしたボート。全国各地でみられるが、実はこれ、多くが「海なし県」群馬でつくられている。製造しているのは、群馬県明和町斗合田にあるボート会社「スナガ」だ。業界団体も正確なシェアは把握していないが、砂賀康正社長(72)は「全国のほとんどがうちの製品だと思います」と胸を張る。

1887(明治20)年に「砂賀造船所」として設立。主に渡し船として使われる「和船」の製造から会社の歴史は始まった。会社所在地は利根川に近い。創業以来、ここでつくり続けている。

大正時代に入ると漁船や運搬船も手がけるようになり、遊園地や湖沼でみられるようなボートをつくり始めたのは昭和に入ってからだ。

転機は戦後に訪れた。それまで櫓(ろ)でこぐものばかりをつくっていたが、エンジン付きのボートの操縦が免許制になったのと前後して、父孝三さん(故人)が足こぎ式のボートを導入した。さらに耐久性の高い繊維強化プラスチック(FRP)の工場をつくり、漁船やモーターボートなどとともに生産を増やしていった。「以前は年間で600〜700隻の足こぎボートをつくっていた」という。

「スワンボート」といわれる形が有名だが、納入先の希望に応じて様々なデザインのものも手がける。前面にパンダやコアラの顔をつけるなど「子どもたちに人気のあるものの注文が入る」。ヘリコプターやパトカーなど、水とは関係ないデザインも子どもたちを引きつけるという。

(略)

※省略していますので全文はソース元を参照して下さい。