中国新聞2021/5/18 20:16
https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=755413&;comment_sub_id=0&category_id=112

大型連休明けに新型コロナウイルスの感染者が急増していることを受け、山口県の村岡嗣政知事は18日、今月末までを集中対策期間とし、外出機会を半減するよう協力を求めた。県が発行するプレミアム宿泊券の利用も自粛を呼び掛けた。

プレミアム宿泊券は、額面5千円を半額で購入できるのが魅力で、県が新型コロナ禍で打撃を受けた地元経済の救済策として打ち出した。昨年は用意した51万枚が即日完売。ことし4月に用意した25万枚も、発売から1時間50分で完売している。

この日の対策会議で村岡知事は、変異株によるクラスター(感染者集団)の多発などを踏まえ、現状を「これまでとは次元の違う、極めて深刻な事態」と表現した。期間中は県内も含めて旅行を延期し、買い物の回数を減らしたりサークル活動を自粛したりしてもらう。当面は飲食業界の支援策「Go To イート」のプレミアム付き食事券の販売も停止する。

連休明けは介護施設でのクラスターもあり、高齢者の感染が急増した。7〜17日は連日、60歳以上の感染が3割を超えた。県は、特に感染者が多い岩国市と防府市、下関市の高齢・障害者向け通所施設528カ所に感染対策の点検と報告を要請。必要に応じて改善指導やウイルス検査をする。村岡知事は「短期集中で感染を抑えたい」と強調した。

医療従事者向けのワクチン接種は今週中に9割を終える見込み。高齢者は7月末までに2回の接種が完了する予定という。


【写真】山口県が昨年度発行したプレミアム宿泊券の見本
https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=741208&;comment_sub_id=0&category_id=1167