<新型コロナ>接種進んだ国々で再拡大のなぜ? 中国製ワクチンの有効性に疑義か
2021年05月16日 19時52分

 新型コロナウイルスワクチン接種が進んでも感染者が再拡大する国が出始めている。インド洋の島国セーシェルや中東バーレーン、南米チリといった世界有数の接種率を誇る国で再拡大が顕著に。変異株の影響や気の緩みが指摘され、採用する中国製ワクチンの有効性に疑義も浮上している。


 「どの程度で収まるか見当がつかない」。人口約10万人のセーシェル。政府当局者は5月上旬、危機感をあらわにした。英オックスフォード大などの調査によると60%以上が接種を完了したが、感染の拡大傾向が続く。
 接種完了率が30%台だった3月下旬に主要産業の観光を再開させると状況は一変。世界保健機関(WHO)によると、1週間当たり100人台にまで減っていた新規感染者数は過去最多に。海外客受け入れや変異株の影響に加え、米紙によると、専門家は主に使われている中国製ワクチンの有効性が比較的低い疑いがあると指摘した。
 バーレーンは昨年、中国製を含む複数のワクチンを承認し接種を促進。感染者の減少傾向が続いたが、3月に増加に転じた。チリは4割弱が接種完了したが抑制できていない。(共同)
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/104623