自民党は24日、LGBTなど性的少数者に対する理解増進法案について特命委員会などの合同会議で審査した。
稲田朋美特命委員長は党内手続きを進めることの了解を求め、会議を打ち切った。これに対し、保守系議員らは猛反発。
自民党内が意見集約できておらず、同法案の行方は依然として不透明だ。

「種の保存に反する」 性的少数者めぐり―自民・簗議員

 会議後、推進派の稲田氏は記者団に「党内手続きを進めていくことは了解いただいた」との認識を示した。
 約3時間半に及んだ議論では、野党との修正協議を受けて法案に「差別は許されない」と盛り込まれたことに異論が続出。

保守派から「国会審議で懸念について確認したい」との強い声が上がったため、稲田氏は党国対に国会質疑をするよう申し入れる考えを示した。
 法案は自民党を除く与野党が賛成する見込み。全党賛成なら、国会では質疑を省略して成立する方向だった。

来月16日の会期末を控え重要法案が積み残しとなっており、国対幹部は24日、LGBT法案の国会質疑に難色を示した。
 党内手続きも波乱含みだ。25日以降、政調審議会、総務会と審査を踏む必要があり、全会一致が原則の総務会で紛糾する可能性もある。

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