新型コロナウイルス感染拡大防止のカギを握るワクチン接種。5月17日から東京都杉並区に法輪閣第五会議室を接種会場として提供している立正佼成会は19日の接種終了後、記者会見を開き、区の担当者は選定した最大ポイントに広い駐車場があったと述べた。

 会見した杉並保健所健康推進課長(新型コロナ予防接種担当)の渡邊秀則氏は、接種会場として駐車場を備えている区立施設などを探していたが、「区内にはほとんどない」。以前から駐車場がある集会施設として立正佼成会の存在を認識していた区の上層部が、使用できないかを提案。職員が同会に打診したところ、「ご快諾をいただいた。大変ありがたかった」と安堵するように振り返った。

 杉並区の人口は約50万人。そのうち65歳以上の高齢者が12万人。渡邊氏はこのうち7割が接種希望者だとしながら、「お年寄りには足の不自由な人もいる。できれば駐車場がある場所がいい。その点で広い駐車場は魅力的。区民からも、車で来られて良かったという声が届いている」と述べた。また別の区職員は「敷地の広さと、佼成会さんの心の広さのおかげだと勝手に思っている」と順調な滑り出しに感謝した。

 接種会場は駐車場からすぐの会議室。フロアには養生シートが敷かれ、医師が待機する4カ所の予診ブースとワクチンを打つ接種ブースおよび接種後の経過観察の場が設けられている。これまで1日に約240〜300人がこの会場を利用した。今後の計画では最大480人にするという。「区内5会場の中では一番スムーズに進んでいる」(渡邊氏)は太鼓判を押した。

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