米国でまたアジア系米国人に対する暴行事件が発生した。27日(現地時間)の米NBCニュースなど現地メディアによると、事件は前日午後2時30分ごろ、ニューヨーク市クイーンズ区のある食料品店近くで発生した。

警察が公開した防犯カメラ映像によると、路上を歩く男が、カートを引いて向かい側から歩いてくる高齢女性の顔をすれ違いざまに左ひじで攻撃した。無防備状態で暴行を受けたこの女性はそのまま倒れた。周囲に数人の通行人がいたが、男は振り返りもせずそのまま去っていった。

75歳の中国系米国人と確認されたこの被害女性はこの事件で鼻骨と眼窩骨を骨折した。病院で8時間の治療を受けて退院したが、追加の手術が必要な状態だ。

女性の息子はNBCニュースのインタビューで「母はニューヨークで40年以上も暮らしている」とし「母はこの男と一言も言葉を交わしていない。ただアジア女性という理由でヘイトクライムの対象になったようだ」と主張した。息子は報復を警戒して身元は明らかにしなかった。

ニューヨーク警察(NYPD)は事件現場付近の防犯カメラの映像を確保した後、容疑者のヒスパニック系の20代の男を公開手配し、翌日、検挙した。

警察はニューヨーク市一帯で今年86件のアジア系対象の暴力事件が発生したと明らかにした。これは昨年同期に報告された件数の4倍を超える。しかしニューヨーク警察は今回の事件をヘイトクライムでなく単純な暴行事件とみて取り調べを進めると明らかにした。

5/29(土) 14:20
https://news.yahoo.co.jp/articles/dce2cc0391bb6667c2052af9fd7ac71eb73f1b7b