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「女を泣かせる男、別れるべき?」と題する女性からの投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。
トピ主さんは22歳の大学生。交際して2年目になる29歳の恋人がいます。普段は仲良しで、言いたいことは
言える仲だし、行きたい場所にも連れていってくれる彼とのこと。ただ一つ、けんかをすると正論をぶつけられ
、必ずトピ主さんが泣いてしまう状況になるのが悩みだそうです。最近は「こんなに泣かせる男と付き合う意味
がある?」と思ってしまう……と心境を語っています。
投稿には、「自分は七つも年下の大学生なのだし、彼は大人げない」「正しいかどうかよりも、感情面での配慮
や優しさを示すべき」といったトピ主さんの主張がつづられています。「大学生に涙を流させるほど、論理で詰
めて情けないと思わないの?」と、彼への怒りや悲しみが込み上げる……といった記述も見られます。
年齢や立場などの“属性”を理由に、自分の正当性を主張する記述が多く見られますが、やたらとけんかになっ
てしまうのは、そのように「〜〜だから〜〜してくれるべき」という思考が強いことが関係しているように推察
しました。
投稿には、こんなエピソードが紹介されています。彼がトピ主さんに贈るプレゼントを一緒に買いに行ったとき
、トピ主さんがなかなか決められないでいると、彼は「疲れた」と店内で愚痴を言った。そして、彼を連れ回し
て申し訳ないと思うものの、楽しみながら付き合ってほしいトピ主さんは、彼とけんかになった。それでも彼は
、「疲れるものは疲れる」と言いつつ、最後まで買い物に付き合ってくれた――とのことです。
もし、彼がトピ主さんと同じように“属性”を武器に反論するならば、「年上の社会人は、大学生と違って責任
ある仕事をして疲れているんだ。恋人ならそれを理解して、買い物は短めに済ませるべきじゃないか」という理
屈になります。
相手に「こうしてほしい」という期待があるのは人間関係の常ですが、このように、先に自分の立場からの正当
性を主張すると、高い確率で話は平行線になります。しかし逆に、相手がこちらの立場に立って思いやりを示し
てくれると、「相手の言うことを聞いてあげようかな」という気持ちになりやすいのが人の性(さが)です。あ
くまで想定ですが、この一件でも、トピ主さんが「一緒に楽しんでよ!」ではなく、「疲れているなら、今日は
やめようか」などと、彼をいたわる気持ちを見せていれば、彼のほうも「大丈夫、平気だよ」となり、けんかは
起こらなかったかもしれません。
また、トピ主さんが周囲に相談したところ、「女を泣かせるなんて、どんな理由でもありえない!」という意見
が大多数だった……とのこと。タイトルもそうですが、「女を泣かせる男」といったレッテルを貼ることを繰り
返していると、関係性は確実に悪いほうに向かってしまいます。人は悪いレッテルを貼られると「信頼されてい
ない」「頑張っているのに感謝されない」とヘソを曲げ、相手の期待通り、つまりレッテル通りの行動をとる傾
向があるためです。
もしも彼が、トピ主さんのことを「彼氏が疲れていても買い物に引きずり回す女」「店内で泣き出す女」などと
友人に話していたら、どうでしょうか。トピ主さんもきっと、素直に「それなら買い物を遠慮しよう」「できる
だけ泣かないでいよう」などとは思えないはずです。
それに、“行動”のほうに焦点を当てれば、「彼は疲れているのに、最後まで買い物に付き合ってくれる男性」
という見方もできます。そのことにトピ主さんがありがたみを感じ、感謝を示すならば、彼は「多少無理をして
でも、トピ主さんを喜ばせたいな」という気持ちになる可能性があるでしょう。けんかをした際、「片方が10
0%悪い」と極論で考えず、「相手の反応は、自分が引き出している部分もあるのかもしれない」という着眼点
を持ってみるのがおすすめです。