※読売新聞

離陸直前の機内に乗り込んできた露治安当局、反政権幹部を拘束
https://www.yomiuri.co.jp/world/20210601-OYT1T50266/

2021/06/01 21:37

【モスクワ=工藤武人】タス通信などによると、ロシアの治安当局は5月31日、露西部サンクトペテルブルクの空港で、反政権運動団体の元幹部を拘束した。元幹部はポーランド行きの旅客機に搭乗しており、治安当局者が、離陸前の旅客機に乗り込んできたことをSNSで明らかにした。露治安当局が強硬手段で出国を阻止した可能性がある。

旅客機はLOTポーランド航空便で、元幹部の拘束後、予定より約1時間半遅れで離陸したという。

治安当局が拘束したアンドレイ・ピボワロフ氏(39)は、プーチン露大統領と対立した元石油大手ユコス社長のミハイル・ホドルコフスキー氏が創設した政治団体「オープン・ロシア」の幹部だった。オープン・ロシアは、プーチン政権の弾圧強化を受け、5月27日に解散を発表した。

ベラルーシ当局が5月23日に、旅客機を自国内の空港に強制着陸させ、乗っていた反政権派メディアの創設者を拘束した問題を巡り、ロシアは、ベラルーシを擁護している。ホドルコフスキー氏は亡命先の英国を拠点にプーチン氏を批判している。