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職場・大学で接種、21日から ワクチン加速化、モデルナ活用―政府

政府は1日、新型コロナウイルスワクチンについて、企業・団体、大学などでの「職域接種」を21日から始めると発表した。従業員、教職員、学生らを対象とし、接種可能な18歳以上なら年齢は問わない。65歳以上の高齢者向けに自治体と自衛隊が進めている接種と同時並行で行い、地域の負担軽減と接種の加速化を図る。東北大などで21日より前に行うことも検討する。

加藤勝信官房長官は記者会見で、高齢者接種が早期に終了する見込みの自治体の判断によっては、職域接種の開始時期を前倒しすることも可能と説明。菅義偉首相は参院厚生労働委員会で「6月中旬以降、職場や大学などで接種を開始できるようにしたい」と語った。

職域接種には、東京・大阪の大規模接種センターと同じ米モデルナ製ワクチンを使う。医師や会場は企業・大学側が自前で確保する。高齢者に限定しないため、自治体から接種券が発行されていなくても接種できるようにする。打ち手を含む医療従事者の十分な確保などが課題となる。

 企業での接種は、産業医らが社内の施設で行うことを想定。中小企業が商工会議所を通じて共同接種を行うことや、企業が下請けなどの取引先を含めることも可能にする。アルバイト、従業員家族、企業の周辺住民らも加えるかは企業側で判断できる。接種に当たっては企業に、所在する自治体との連携を求める。

 大学ではキャンパス内の体育館、講堂、大教室などを使用する。政府は東北大のほか、広島大、琉球大などでも先行させる方針。文部科学省は、大学の教職員、学生らとともに、海外への留学予定者、大学周辺の幼稚園・小中高校の教職員への接種を検討している。

2021年06月01日20時31分
時事通信