防衛省は、航空自衛隊F2戦闘機の後継となる次期戦闘機の配備に合わせ、戦闘機と連携して運用する無人機の導入に乗り出す。自律飛行のための人工知能(AI)を装備する方針で、来年度予算の概算要求で研究開発費を盛り込む。次期戦闘機と同じ2035年頃の配備を目指す。

 無人機は、有人戦闘機から離れた空域を飛行させ、搭載したセンサーで敵戦闘機やミサイルなどを探知する運用を想定している。危険を伴う空域の飛行も任せられることから、戦闘機搭乗員の安全を確保できる。レーダーで探知しにくい敵のステルス機なども早期に捕捉できるため、抑止力の向上も図れる。有人機より小型化が可能で、製造コスト削減のメリットもある。

 無人機は戦闘機の搭乗員が制御するが、視認できない遠隔地で複数の無人機が天候や地形を把握しながら安定的に自律飛行し、危険を探知するためには、AI技術が不可欠となる。同省は、まずはAI技術の実用化を急ぎたい考えだ。無人機は次期戦闘機に搭載し、必要に応じて分離、発進することを想定している。


6/7(月) 15:01配信 読売新聞オンライン
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(写真:読売新聞)
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