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元ヤクザのワクチン配送業者が告白「日給は1万5000円、1本くらい盗めそう」
配送中のA氏のワゴン車。ひとつのバッグの中に、50本セットが2つ入っているため、3000回以上接種可能だ
「約1時間で、日給1万5000円。シャブを運ぶよりお手軽で、 “おいしい” 仕事です」

 と語るのは、ファイザー社製の新型コロナワクチンの配送業者をしているA氏。彼はもとはヤクザだったが、経済的な事情から引退し、現在は裏社会から足を洗っている。

「ある大手運送会社の子会社から受注しています。大規模病院に行き、マイナス80度で保存されているワクチンを受け取って、保冷剤入りの専用ボックスに50本ずつ小分けにして入れます。それを私の軽のワゴンで接種会場まで運ぶんです。病院から接種会場まで、短いところだと約5分程度です」(A氏・以下同)

 現場では想定外のことが多発するという。

「この前は、別の配送業者とダブルブッキングで揉めました。でも、駐禁を取られそうになった際、警察に『ワクチンを運んでいる』と説明したら、特別に許してくれたという “役得” もありました」

 ワクチン配送でもっとも気を遣うのは、その温度。現在、ファイザー社はプラス2〜8度であれば、1カ月間保存できると発表しているが……。

「そもそも管理体制は甘く、1本ぐらい簡単に盗めます。保冷剤よりよく冷えるドライアイスも入っておらず、車内の冷房をかけるだけです」

 医薬品の運搬には専門的業者がいくつもある。そのうちの、ある業者の担当者は、こう警鐘を鳴らす。

「本来、正確に温度を管理できる専用車両で運ぶのがベストですが、前例のない規模なので仕方ないです。ただ、マイナス80度で冷凍してあったものでも、外気に触れれば一瞬で0度近くまで温度は上がります。Aさんの車を見ると、真夏にワクチンを適切な温度に保てるのか不安です」

 ウーバーイーツと大差なさそうだ――。

(週刊FLASH 2021年6月22日号)

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https://news.yahoo.co.jp/articles/757f145dae20542f6f7ef0f24bd971cd9430d092