リトアニアが台湾にワクチン提供、中国側は反発

 バルト3国の一つ、リトアニアが新型コロナワクチンを台湾に提供すると発表しました。中国側はリトアニアが台湾に出先機関の設置を目指していることなどをあげ、「“一つの中国”の原則を守ることを強く求める」と一連の動きをけん制しています。

 台湾総統府などによりますと、リトアニア政府は22日、アストラゼネカ製のワクチン2万回分を台湾に提供し、9月末までに届けるとしています。蔡英文総統は自身のツイッターでリトアニア政府に感謝の意を示した上で、「私たちは自由と民主主義の共通認識に基づいて協力関係を拡大していく」と投稿しました。

 リトアニアは外交関係のない台湾に出先機関の設置を目指すなど中国と距離を置く姿勢を鮮明にしていて、ランズベルギス外相は22日、台湾へのワクチン提供について「自由を愛する人々は互いに気を配るべき」とSNSに投稿しました。

 一方、中国外務省の趙立堅報道官は23日、中国本土からのワクチンの受け入れを拒み、リトアニアからは受け入れることは「台湾の同胞の生命と健康を無視したものであり、基本的な人道的精神に反するものだ」と台湾側に反発しています。また、出先機関設置への動きに関しては、「リトアニアが“一つの中国”の原則を守り、国交樹立の約束を守ることを強く求める」とけん制しています。

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4298805.html