新型コロナウイルスの感染拡大と猛暑の中でも子どもの健康を守れるのか……。東京オリンピック・パラリンピックの競技を子どもたちに見てもらう「学校連携観戦チケット」のキャンセルが相次いでいる。会場の熱気を感じながら、競技を目の当たりにできる貴重な機会を守ろうと予定通り進める動きもあるが、今後の感染状況や保護者の意向も見据えながら、学校や自治体は難しい判断を迫られている。

 開催都市・東京都は公立、私立学校を合わせて約90万人の観戦を予定していた。都教育委員会などが今後、参加意向を確認する予定だが、リバウンド(感染再拡大)の兆しを見せる新型コロナの感染などを避けるため、多くのキャンセルが出るとみられる。

 観戦中止を表明した目黒区は国立競技場(新宿区)で開かれる陸上などを児童生徒ら約1万3000人が観戦する予定だった。多くの利用客がある電車や乗り合いバスは感染リスクが拭えず、最寄り駅から競技場までの道のり「ラストマイル」を歩く際も熱中症の危険があることを懸念したという。区教委の担当者は「保護者からも『観戦に行かせないでほしい』との声が上がっている」と説明する。

 相模原市は小学生ら688人が国立競技場でパラリンピックの陸上を観戦する計画を取りやめた。移動に使う貸し切りバスでの食事を…(以下有料版で,残り1751文字)


毎日新聞 2021/6/26 18:01(最終更新 6/26 18:07) 有料記事 2294文字
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