緊急事態宣言が解除され、増加傾向にある東京の新型コロナウイルスの感染者。

こうした中で、アメリカのノースカロライナ大学などの研究チームが、気になる研究データを発表した。

それは、「新型コロナウイルスは、口の中で直接感染する」というもの。

これまで、目や鼻、そして口の粘膜に付着して、そこからさらに、肺などの細胞に侵入して感染することはわかっていたが、今回新たに口の中、ほっぺの内側や歯茎、舌の細胞にも新型コロナのウイルスが直接感染して、口の中で増殖してしまうということがわかったという。

研究では、無症状の患者であっても、唾液から3週間以上ウイルスが検出された例や、また、味覚・嗅覚の異常を訴えている患者の唾液からはウイルスが見つかりやすいという傾向もあったという。

この結果から、口の中が唾液を通じて他人に感染を広げてしまう、すなわち、口の中が「培養装置」になってしまっているという指摘。

わたしたちが日々できることは何なのか、日本歯科大学附属病院の口腔外科の小林隆太郎教授に聞いた。

うがいと歯磨きの徹底だという。

口の中に汚れがある人ほど、ウイルスが直接、口の中の細胞にくっつきやすくなるということで、日ごろから口の中を清潔にしておく。

マスクでふたをするのも大事で、口の中自体を清潔に保つ。

うがいは、水のうがいで十分だというが、のどをガラガラとやるうがいだけではなくて、まずは口の中でクチュクチュとうがいをして、ペッとしたあとで、ガラガラうがいをすることが効果的だという。

感染拡大を防ぐために、口の中の衛生管理を徹底するほか、定期的な歯医者さんでのケアも心がけてほしいという。

2021年6月28日 16時6分
https://news.livedoor.com/lite/article_detail/20441536/